痩せていても糖尿病になるのはどうして?
糖尿病は太っている人だけの病気ではない
糖尿病と聞くと不健康で太っている人だけが当てはまるイメージを持っている人も多いのではないでしょうか?しかし、残念ながら太っている人だけでなく痩せている人でも糖尿病を引き起こすこともあり、痩せている人がかかってしまうと太っている人以上に危険と言われています。そこで今回は、痩せている人でも糖尿病になる理由や、痩せている人の糖尿病の恐ろしさについてご紹介していきましょう。
そもそも糖尿病というのは尿に糖が出る病気ではありますが、その正体は血糖値が高くなりすぎてしまったことが原因となる「高血糖病」が糖尿病を引き起こす根源と言われています。高血糖になる前はインスリンと呼ばれる分泌液が細胞内への血糖の取り込みを促し、血糖値を下げる効果を持っています。
太っている人は内臓脂肪が多く溜まっているため、インスリンの抵抗性を進めてしまうTNF-αという悪玉ホルモンがインスリンの効き目を悪くしてしまいます。反対に痩せている人はインスリンの分泌自体が遅くなる、あるいは効き目が悪くなっているために高血糖になってしまうのです。
痩せている人も糖尿病はなぜ危険なのか?
痩せている人の糖尿病は厄介とされている理由には、体質が関係してきます。太っている人であればインスリンが多く出る傾向にあり、インスリンを分泌している膵臓は元気な状態です。ダイエットに成功すれば健常者に戻る確率は高く、何事もなかったように生活を送ることもできます。
しかし、痩せている人の場合体質的に太らない人が多く、インスリンの分泌力も通常の人と比べて弱い場合が多いです。このような人が万が一ストレスを抱えて過食や運動不足に陥り太ってしまった場合、かなり危険な状態に陥ってしまいます。太り続けていくとTNF-αが加わることになり、元から少なめのインスリンがより不足してしまい、糖尿病が進行しやすい状態となってしまうのです。
40代以降はどんな人でも糖尿病に注意が必要
例え今は痩せている人でも、加齢により年を重ねると肥満となる人が多いので、どんな人も糖尿病に注意しなければなりません。糖尿病の初期は自覚症状がなく、健康診断をしなくては糖尿病かどうかは分かりません。最近健康診断に行っていない人は特に注意しましょう。
糖尿病は血管病の一種なので、万が一病気になってしまうと高血糖のストレスで血管が傷付けられてしまい、放置が進むと腎不全に陥って人工透析が必要となる場合もあります。痩せている人は特に危険度が高いので、早めに糖尿病の危険性をチェックしておきましょう。