足は第2の心臓
足腰から人間は老いる
昨今は筋トレをする人が以前よりも増えてきており、日本でもフィットネスやトレーニングに対する考え方がじょじょに変化しつつあります。今では老若男女を問わず、さまざまな種類のスポーツを楽しめるような屋内・屋外施設も増加し、公園やジムで人々が汗を流す光景を頻繁に見かけるようになりました。
しかし、運動は何もジムや専用施設に行かなければできない、ということはけっしてありません。運動は自宅のたった1畳ほどのスペースがあれば誰でもどこでも行うことは可能です。特に足腰の運動はスクワットを始めとしてウォーキングなどごく単純な動作でできるため、老化を防止するのにおすすめの種目です。人間は足腰が弱くなると出不精になったり、立ち上がったり座ったりが困難になります。老いを遅らせ、いつまでも若々しくありたいと願うなら、まずは足腰を鍛えることをおすすめします。
かかとの上げ下ろし運動で全身の血流を改善
足腰を鍛える種目はさまざまにあります。立った状態からしゃがんでふたたび立ち上がるスクワットをはじめ、ウォーキングやジョギング、ランニングなども足腰を鍛えるのに役立ちます。しかし、これらのトレーニングは運動から長く遠ざかっている人がいきなり始めるとひざや腰、足首などの関節を痛めるおそれがあります。
このため、中高年以上で久しく運動らしい運動をしてこなかった人が運動を始めるときにはいきなりスクワットをする前に、まずはかかとの上げ下ろし運動からスタートするのがおすすめです。かかとの上げ下ろし運動のやり方は、まず肩幅程度に足を開いてまっすぐ立ちます。その状態からかかとを上げ、下ろします。この動作を10回くりかえすだけでOKです。この運動はふくらはぎの筋肉を収縮させ、足の血流、さらには全身の血流を促進させる効果を期待できます。
デスクワークや座席に座る時間が長いときには
かかとの上げ下ろし運動はふだんの生活に取り入れることで全身の血流を促進させる効果を期待できるほか、デスクワークや電車、バス、車、飛行機の中で座り続けなければならないときの血流改善にも効果を発揮します。デスクワーク中や乗り物の中で座っていてひんぱんに立ち上がることができない場合、座った状態でかかとの上げ下ろしを10回、これを1セットとして合計で3セット行ってみましょう。動作は非常に小さな動きですが、足の血流改善および全身の血流を促進させるのに効果的です。